創りたい未来

「発酵生産」で世界中のおかあさんを助けたい

  • 機能性物質生産

赤ちゃんの成長の源、母乳。その主要成分であり、さまざまな健康機能を秘めたヒトミルクオリゴ糖を、発酵の力で生産し、あらゆる人に届けることを目指しています。

神秘の力を持つ母乳

人間の赤ちゃんは、生後約半年の間、母乳や粉ミルクだけで育ちます。体重は1年で約3倍にもなりますが、その驚異的な成長を母乳や粉ミルクが支えています。

母乳には、牛乳や他の乳にはない独自の成分が含まれ、成長や発達に多くの好影響をもたらします。しかしお母さんの体質や赤ちゃんの状況によっては、母乳だけでは育てられないことも少なくありません。母乳に匹敵する粉ミルクが世界中で求められていますが、一部の母乳成分は粉ミルクには含まれず、同等とは言えないのが現状です。中でも粉ミルクで補うのが難しい成分に、HMO (Human Milk Oligosaccharide:ヒトミルクオリゴ糖)があります。HMOはヒトの乳のみに含まれるオリゴ糖の総称で、250種類以上あります。母乳固形成分の中でもラクトース、脂質に次いで三番目に多く、さまざまな健康機能がありながら、複雑な構造を持つために化学的に合成することが難しい成分です。

  • 国や文化、赤ちゃんの健康状態によって異なる場合があります

独自の発酵生産技術でHMOをつくる

キリングループの協和発酵バイオは、創業から約70年にわたり「発酵生産」の技術を蓄積してきました。発酵生産とは、菌などの微生物の特性を生かして、人間にとって有用な物質を微生物の体内でつくらせる方法です。微生物の探索や制御に高い技術力が必要な一方、化学合成できない複雑な構造の物質も生成することができます。協和発酵バイオはこれまでに世界初のアミノ酸発酵法や核酸製造法などを開発し、医薬品や食品の原料を発酵生産してきました。医薬品原料の中には協和発酵バイオの技術でしか生産できない物質も多く、世界中の医療や食に貢献しています。その力で、いま挑戦しているのがHMOの発酵生産です。これまで、その技術開発は協和発酵バイオだけで行われていましたが、現在はキリン中央研究所にも技術が受け継がれ、両者が日々協働しながら開発を進めています。HMOを発酵生産して粉ミルクに配合し、母乳に近づけることができれば、世界中のお母さんと赤ちゃんがより安心して健康に過ごす一助となります。

HMOを赤ちゃんだけでなく大人にも

HMOにはさまざまな健康機能があり、赤ちゃんだけでなく大人にとっても有用だと言われています。現在世界中で研究が進められており、免疫機能や脳機能、腸内環境の調節などに効果があると報告されているのです。HMOの機能解明や素材としての開発が進めば、大人にも身近な健康素材に進化できるかもしれません。赤ちゃんだけでなく世界中の人々にHMOで貢献すること。その未来を目指し、日々研究を続けています。

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