酒類・飲料や食品の原料に含まれる物質や、微生物の発酵・培養により作り出される物質の健康機能を探索し、評価する技術です。
社内外の過去の知見から健康機能を持つ食素材を探し、細胞などを用いたスクリーニングで素材中の有効成分を特定します。特定した成分の安全性や物性、香味などを調べて食品への応用が可能かを検証するとともに、臨床試験を行ってヒトでの効果を評価したり作用機序を解明したりします。効果と応用可能性がともに認められた成分については、原料高度活用の技術も組み合わせながら商品化を行います。
大腸菌やカビなどの微生物を利用して、医薬品原料や生理活性物質などを発酵生産する技術です。
バイオテクノロジーを利用して機能性物質を生産する微生物をつくりだし、適切な条件で培養したのち、菌体から目的物質を精製し量産します。協和発酵バイオ社のアミノ酸・核酸発酵で培われてきた技術を発展させることで生まれたスマートセルインダストリーです。
結晶スポンジ法と呼ばれる構造解析や、機器分析、情報解析の組み合わせにより、サンプル中に含まれるターゲットの成分を特定したり、その詳細な構造を決定したりする技術です。
結晶スポンジ法は世界的にも注目されるユニークな技術で、食から医にわたるすべての領域の研究開発を支える基盤となっています。たとえば食領域では香味に影響を与える成分の特定、ヘルスサイエンス領域では新規素材における健康機能性成分の特定、医領域では不純物や代謝物の特定といったように、幅広く応用されています。
酒類・飲料や食品に使われる植物原料を栽培し生産する技術です。
土地に合った栽培条件や、良好な香味につながる生育条件を検証して、原料の生産に反映しています。また品種改良で生まれた優良な苗を大量増殖させる「植物大量増殖技術」を有しています。この技術を生かして実験室で大量増殖させたのち土壌に戻すと、優良な品種を量産することができます。酒類・飲料の原料だけでなく、植物全般に応用展開可能な技術で、キリングループ外も含めたさまざまな分野での活用が期待されています。