創りたい未来

技術の力で原料の価値を引き出し、生産地活性化を目指す

  • 原料栽培・生産
  • 原料の高度活用

ホップやブドウ、茶、コーヒー豆など、のみもの原料の多くは農産物です。気候変動や後継者不足など農業が多くの課題を抱える中で、おいしいのみものをつくり続けるために、キリンではさまざまな活動に取り組んでいます。そのひとつ、国産原料の技術開発を通した生産地の活性化についてご紹介します。

日本産ホップで日本らしいビールを

ホップの生産は欧州と北米が中心ですが、日本でも東北地方などで栽培されています。日本産ホップには海外産にはない独特の香りや風味があり、キリンではそれを生かしたさまざまな商品を展開しています。しかし近年、日本のホップ生産は農家の高齢化や後継者不足によって年々減少し、存続が危ぶまれるようになりました。そこで私たちはホップ農業再興のため、新しい品種や製法の技術開発を通して日本産ホップの魅力を高め、新規就農者の呼び込みに貢献しようとしています。たとえば、日本のホップ品種「IBUKI」を生のまま凍結させて使い、生ホップならではの香りを最大限引き出す独自製法を開発しています。この製法は「一番搾りとれたてホップ生ビール」という人気商品に生かされ、遠野産ホップのブランディングに貢献しています。また、キリンが独自開発した品種「MURAKAMI SEVEN」も代表例です。育てやすく収量がよい上、味わいも特徴的で差別化がはかれることから、ホップ農家が抱える課題を解決し、新規就農のきっかけをつくる品種となっています。キリン独自の技術や品種をうみだすことで、持続可能なホップ生産とホップを通じた地域活性化に取り組んでいます。

日本を世界の銘醸地に

日本国内で栽培されたブドウを100%使ってつくられたワインのことを「日本ワイン」と呼びます。数量、知名度ともに、世界的にはまだ発展途上にある日本ワインですが、私たちはその価値を高め、日本を世界の銘醸地にすることを目指して技術開発に取り組んでいます。その一つが、マスカット・ベーリーAの価値化です。マスカット・ベーリーAはイチゴやキャンディのようなかわいらしい香りが特徴の、日本だけで栽培されている独自品種です。その良さを最大限引き出し、日本ならではのワインをつくることは日本ワインの価値化につながります。そこで私たちはマスカット・ベーリーAの香味を科学的に解析し、イチゴ香に寄与する成分を特定するとともにそれを増強する技術を開発しました。この技術は国内の他のワインメーカーにも伝授され、現在各社で活用されています。日本ワインの地位向上のためには、国内ワインメーカーはみな競合ではなく仲間であるという考えのもと、技術を独占することなく共有し、ともに世界と戦っているのです。

生産者との二人三脚を通して

ホップもブドウも、技術開発に携わるキリンの研究員はみな口をそろえて、「生産者あってこそ」と言います。栽培のプロである生産者と技術のプロである研究員。ともに尊敬しあい、自然の恵みに感謝しながら、日本らしいワイン、日本らしいビールづくりを目指した二人三脚は続きます。

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