Our Identity
キリンの研究開発には、揺るぎない志と、ユニークな技術があります。
私たちの原動力であり、アイデンティティです。
キリングループの目指す、CSV(Creating Shared Value)。
それは、事業を通して社会課題を解決し、
人々がわくわくするような未来をつくること。
その歩みは、研究開発から始まります。
科学者としての「直観」、
人の心を動かす「熱意」、
そして、固定観念を打ち破る「遊び心」。
そのすべてで、私たちは挑戦しつづけます。
さあ、本気でわくわくしよう。
ビールづくりを原点とするキリングループは、歴史と共に事業領域を拡大させてきました。現在ではのみものを中心とした「食領域」、医薬品を中心とした「医領域」、疾病予防や身体ケアを目指す「ヘルスサイエンス領域」の3領域で事業を展開しています。
事業を支えながら、事業とともに成長してきたのが研究開発です。私たち、キリンホールディングスR&D本部は、主に食領域とヘルスサイエンス領域の研究開発を担っています。
私たちの研究開発は、「原料」「発酵・培養」「味」「パッケージ」、そして基盤を支える「基盤」という5つの分野にわたります。
「原料」の分野では、ホップやブドウ、茶葉などさまざまなのみものの原料を扱い、香味や機能を制御する技術を持ちます。この分野に含まれる、原料由来の健康機能性素材を探索・評価する技術は、ヘルスサイエンス事業にも貢献しています。
「発酵・培養」の分野では、酵母、乳酸菌、大腸菌などの微生物や植物細胞まで幅広く扱い、のみものの製造や機能性物質の生産を行う技術を持ちます。原点はビール発酵ですが、バイオテクノロジーの導入や旧協和発酵工業の技術との融合によって幅を広げ、のみものの枠を越えてヘルスサイエンス事業の根幹を支える技術となりました。
「味」の分野には、のみものの香味や機能を成分レベルまで追究して制御し、おいしさだけでなく健康にも貢献する技術を持ちます。
「パッケージ」の分野には、容器や包装だけでなく、サーバーや充填・包装の機器設備にいたるまで、パッケージにかかわるあらゆる技術を有します。これらは食領域とヘルスサイエンス領域、両方に活用される汎用的技術です。
このような技術の多彩さと汎用性、ユニークなポートフォリオこそが、私たちの特徴であり、最大の強みです。
のみものの原料を栽培し、選び抜き、加工することで、原料の良さを最大限引き出す技術です。
のみものや食品の原料となる植物を栽培、生産したり、大量増殖させる技術です。
のみものや食品の原料に含まれる物質や、微生物の発酵・培養により作り出される物質の健康機能を探索し、評価する技術です。
のみものや食品の発酵工程について、微生物の特性を見極め、最適な発酵条件を見出して制御する技術です。
大腸菌やカビなどの微生物を利用して、医薬品原料や生理活性物質などを発酵生産する技術です。
のみものや食品の香味を、成分調整や製造条件制御によって科学的にデザインする技術です。
のみものや食品に対するヒトの嗜好性を探り、「おいしさ」を科学的に追及する基盤研究です。
のみものや食品に含まれる特定の成分を低減・除去することで、おいしさと健康を両立させる技術です。
ペットボトルに代表されるプラスチック容器を、安定的にリサイクルできるようにする技術です。
独自開発した容器への充填、包装、物流工程にかかわる製造設備を開発する技術です。
ビールなどを注ぐディスペンサーを設計し評価する技術です。
商品の容器や包装資材を設計し、評価する技術です。キリングループの商品をお客様に品質の高い状態でお届けするために、容器の存在は欠かせません。
構造解析、機器分析、情報解析などにより、目的成分の特定や構造決定を行う技術です。
研究分野を拡大し技術を獲得する過程には、経験のないものへの挑戦と失敗が伴い、実を結ぶことなく断念した研究開発も多々存在しました。失敗を恐れず、チャレンジしてきた軌跡が、現在のR&D本部をつくりあげています。今後も多彩な技術をかけあわせながら、“本気で、わくわくする未来をつくる”という志のもと、挑戦しつづけます。