グループR&D内外で活躍する人財とそのキャリアをご紹介します。
海外留学で得たプラスチックの専門知識を生かして
心躍る飲み物をつくりたくて〜消費財メーカーからキリンへ
研究と事業化、両方の経験が着想の広がりに
未知を開拓することによろこびを
基礎研究から商品化まで〜食品で健康に貢献
ガラスびんへのあふれる愛を形に
社外の活動がキャリアの幅を広げるきっかけに
キリンの提供する健康価値をアメリカで広げたい
留学先でワイン業界に貢献~フランス・ボルドーで奮闘中
研究所で身につけた専門技術をマーケティングに生かして
木下悟
キリンホールディングス R&D本部 パッケージイノベーション研究所(取材当時)
入社4年目に渡米し、大学でプラスチックの概論から応用技術などを体系的に学びました。当時プラスチックに精通する研究員は少なく、用途が多様化するプラスチックの専門人材が必要でした。その後ペットボトルのバリア技術やビールサーバー開発を経験し、現在手がけるのは「ケミカルリサイクル」と呼ばれるペットボトルの新しいリサイクル技術。使う知識は物理・化学・工学と多岐にわたり、留学の2年間で凝縮して学んだ知識や技術が生きていると感じます。
辻さや香
キリンホールディングス R&D本部 飲料未来研究所(取材当時)
消費財メーカーで機能性飲料の開発をしていましたが、飲んで小さな幸せを感じる、そんな飲料をつくりたいと思い、キリンに転職しました。現在は、前職で培った化学的な考え方や、味・機能を成分レベルで解明し制御する技術を生かしながら、香味増強素材を開発しています。またキリンに来てから、社会貢献をより強く意識するようになり、素材の原産地や生産者を救うことも目標にかかげ研究を進めています。
四元 祐子
研究専門職として、紅茶、緑茶、コーヒー、炭酸とあらゆる清涼飲料の研究開発、商品化や事業化を経験してきました。キャリアの過程で研究と事業化の両方を学び、2つの視点を得たことで、着想の幅が広がったと感じます。研究でわくわくするのは、うまくいったときよりもむしろ壁にぶつかったとき。どうやって突破しようかと考えをめぐらせるのが好きで、そんな仕事に携われることをとても幸せだと感じています。今後は酒類の技術も学び、清涼飲料の知見とかけあわせることで新しい世界を切り拓きたいです。
堀江暁
入社以来研究一筋で、酵素、酵母、果汁とさまざまな研究に携わってきました。どの研究分野でも共通するのは、「これまで知られていないことを自分の手で明らかにする」という面白さです。今後も研究の道を歩み、新しい発見をしたいと思っています。キャリアの中で転機となったのが数カ月の育休経験です。視点が広がり、研究に向かう姿勢も変化しました。自分のつくったものを子供にも手に取ってほしいと願いながら、日々邁進しています。
池島恵美子
キリンホールディングス R&D本部 キリン中央研究所(取材当時)
食品の健康機能性を中心に、基礎研究から商品化まで幅広く携わってきました。基礎研究が長かったため、はじめて商品化したときはとても感動したことを覚えています。自分の研究を通して、誰かの健康に貢献できるのはとてもやりがいのあることです。またキャリアの中では産休・育休、復帰も経験してきました。今後同じように出産や育児をする後輩に、何かあれば手をさしのべられる存在になりたいと思っています。
柳田典子
以前は別のメーカーで洗剤の研究開発に携わっていました。1%洗浄力を上げてもお客様に体感してもらえないもどかしさがあり、お客様が手に取ってすぐ違いがわかる容器の開発をしたくて、キリンに転職しました。ガラスびんが大好きで、どこへ行ってもガラスびんに目がいき、設計や用途に思いをめぐらせます。美しいけれど複雑な形状で、成型困難なウイスキーびんを量産化できたときの喜びはひとしおでした。係長になり、自らの研究活動とともに後継への技術伝承を心がけています。
米本友華
キリンホールディングス R&D 研究開発推進部(取材当時)
工場、研究所、研究開発推進部と、技術系のさまざまな部署を経験してきました。キャリアの転換点となったのが、育休中に参加した社外の勉強会や育休インターンです。自分とは違う環境でいきいきと働く方々に刺激され、新しい視点を学ぶとともに、少し離れた距離から自分を見つめなおして「どうありたいのか」を考えるようになりました。社内に閉じずに社外にも人脈を築くことの大切さを感じています。今後も、副業制度などを活用してさまざまな環境に身を置き、チャレンジしていきたいと考えています。
市川晋太郎
Kyowa Hakko USA, Technical Affairs,(取材当時)
長くR&Dに従事した後にシリコンバレーで新規事業開発を経験し、現在はニューヨークに駐在してプラズマ乳酸菌の北米事業を担当しています。技術系の知識を活用するだけでなく、マーケティングや営業まで事業全般を担っているため、顧客を獲得したときの喜びはひとしおです。技術シーズをお客様価値に変換し、事業化として届けることに面白さを感じています。今後も次々と新しい価値を届けていきたいと思います。
清道大輝
キリンホールディングス R&D本部 飲料未来研究所(ボルドー大学 留学中)(取材当時)
入社以来ワイン一筋で、製造や技術開発に携わりました。現在はフランスの大学でワイン特有の香りの発生メカニズムを研究しています。フランスではうまく進まなかった研究ですが、私が日本で培った分析技術が解決の糸口となり、新たな分析系の確立につながりました。また、国家認定ワイン醸造技術士の資格取得に向けて、ブドウの栽培から醸造、販売までの知識・実技を学んでいます。帰国後はフランスでの学びをシャトー・メルシャンでのワイン製造に生かしたいと考えています。
八木美菜子
キリンビール マーケティング部(取材当時)
研究所では新しい官能評価方法の設計と、植物やヒトの細胞などの画像解析に携わりました。最初は大学の専攻を生かし、次はプログラミング技術を一から学び、自分の専門が広がるうれしさがありました。ヒトの生体反応を用いてお客様の理解度合いを解析する現在、研究所の経験を生かせていると感じます。人の味覚を研究し、その後さまざまな解析技術を身に着けたからこそ、マーケティングでいろいろなアプローチができています。